負けから学ぶ

7月2日、史上最年少棋士・中学3年生の藤井総太四段が、佐々木勇気五段に敗れました。これにより藤井総太四段の連勝記録「29」はストップしました。
多くの報道陣が詰め掛ける中、どちらの棋士も相当なプレッシャーだったのではないでしょうか。
連勝記録がストップして、藤井総太四段も「やはり人の子だった」とホッとしたのも束の間、その後のインタビューで「連勝はいつか止まるものだと思っていましたが、勝負どころを作れずに敗れたのは残念です。うまく指されて完敗でした。」と素直に負けを認めるところに、この人の凄さを感じました。


将棋は駒を一手ずつ動かしていくので運の要素はありません。自分で動かした駒の責任は自分にあり、負けの原因もすべて自分にあります。
藤井総太四段は、自分が出来なかったところを認めることで、冷静に自分を分析し、次に繋げていこうとしています。
スポーツにおいても、真剣に戦えば戦うほど負けを認めるのは困難です。しかし、それでは進歩がありません。対戦相手に敬意を払い、心をこめて戦うこと、良い時も悪い時も結果を素直に受け止めることが成長に繋がると強く感じました。

2017年07月03日