彼女が新体操を続ける理由
クラブ在籍10年、楽しい時も苦しい時もありました。
一番早く新体操を習ったのに、後から入って来た子に抜かされる経験もしました。
試合では入賞できず、悔しい思いもしました。
辛い経験の方が多くて、なんで私は新体操を続けているの?と思ったかもしれません。
新体操の大会で賞をとれば、記録に残るし、みんなから「すごいね。」と言って褒められます。
しかし、新体操を続けることは記録に残らないし、「すごいね。」と褒められることはありません。
それでも彼女は「新体操を続ける。発表会で10年披露を踊る。」と、自ら決めました。
高校受験の時も、高校の部活で忙しい時も、学校のテストで大変な時も、時間を見つけては新体操の練習に来ました。
もちろん誰も「えらいね。」と言ってくれません。
それでも続けました。
そして、この発表会で彼女の夢が実現しました。
かつて一緒に汗を流したチームメイトが、お祝いに駆けつけてくれました。
1つのことを続けることは本当に難しい。
今、選手クラスや上のクラスに上がれなくて悩んでいるお母さん、
「もっとスタイルがよかったら。」とか「もっとセンスがあれば。」
と、どうにも変えられないことで自分の子どもを傷つけていませんか?
どうして彼女が新体操を10年続けられたのか、それは自己肯定し続けたからです。
ひと昔前にアナ雪の「ありのままで」が流行りましたが
「ありのままで」は何もしない事ではありません。
今の「ありのまま」の子どもを肯定することです。
成長を急がせる必要はありません。
自分で決めた目標をクリアしていくことで成功体験を積み上げていきます。
そこから自己肯定感が得られます。
新体操は「選手になること」や「入賞すること」だけが素晴らしいことではありません。
小さな目標をクリアして「やれば出来る!」と感じてもらうこと、
そして何より自分を愛することができるようになってほしいと思っています。